50音順    検 索

●村株 むらかぶ

アジア 日本 AD 

 村落において特定の家がもつ一軒前の権利。近世以降の小農体制確立とともに身分が固定化し,本百姓の家数が定められるとそれが株として設定された。また明治以降分家などの増加に伴って,旧来の家が共有地などの特権を維持するために株を定めた。対馬の鴨居瀬では,株をもつ百姓ともたない名子があった。これらを本戸というのに対し,明治以後に成立した家は寄留と呼ばれ,村の組織や行事にすら参加できなかった。このように実際には近世の百姓株と,明治以降設定された株が錯綜して家格を形成していた。村株を所有する者は,正規の構成員として村寄合や氏神祭祀における宮座に参加する権利をもち,同時に,村落共有の山林・用水・地先漁業などの用益権をもった。村株の取得にはさまざまな制限があり,一定の加入金の納入や一定の村住みの期間を必要とした。村株に制限のある場合は,潰れ家の株(倒れ株・つぶれ株)を継ぐことによって資格を得た。