50音順    検 索

●ムハンマド=ブン=アブド=アルワッハーブ

AD1703 

 1703〜91 アラビア半島ナジュド地方タミーム部族出身の宗教家。メディナで学んだ後,ひろくイラク・シリア・イラン各地を遍歴。帰郷後,コーランとスンナに帰れとする厳格な復古純正主義の布教を開始した。その思想はイブン=ハンバルハンバリー派)の学説により,この派の神学者イブン=タイミーヤの思想の影響を強く受けている。1744年ごろ,故郷を追われたが,ナジュドのイブン=サウード家の保護を受け,以後サウード家の勢力の広まりとともに,彼の教えもひろくアラビア半島にひろまった。その教説は正統四法学派の権威と正統六ハディースのみを認め,スーフィズムをきびしく非難し,聖者崇拝や聖廟巡礼を禁じた。信徒にはきびしいピューリタン的生活態度が要求された。この運動は近代イスラーム革新運動の先駆となった。彼の死後,教主の地位はサウード家の長が継承し,政教両権の支配者となった。