●ムハージルーン
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「移住者」を意味するアラビア語。622年の,預言者ムハンマドのメッカからメディナへの移住前後に,彼の指示でメッカからメディナに移住した70余名の成年男子とその家族が,イスラーム史上,最初のムハージルーンである。彼らはメディナの土着の民でムハンマドを援けたアンサール(援助者)とともに初期イスラーム教団国家の中核となった。ムハンマドは,しかし,移住を単なる住民を移したとはとらえず,異教徒である親・兄弟と縁を切って神の道に移り戦う者,ととらえた。最初のムハージルーンの移住以後,メディナには多くのムハージルーンが移ってきた。アラブの大征服に伴って,征服地の各地に設けられた軍事基地都市(ミスル)に移り住んだアラブ戦士もムハージルーンと呼ばれ,また後世のさまざまなイスラーム運動のなかで,神の道に移り住んだ戦士の意味でムハージルーンという言葉が使われた。