●棟別銭 むなべつせん
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「むねべちせん」とも読み,棟役ともいう。鎌倉〜室町・戦国期に行われた家屋の棟ごとに賦課された税。棟別銭は本来臨時税であり,寺社や内裏(だいり)の造営・修復費と天皇の譲位や大嘗会(だいじょうえ)などの朝廷儀式の費用にあてる目的で,段銭(たんせん)とともに寺社や朝廷が特定の国郡または全国に賦課したもので,13世紀末期に南都興福寺が金堂供養(こんどうくよう)の目的で大和(やまと)一国に棟別銭を賦課したものが早い例である。その後,14世紀後期,棟別銭の徴収および免除に関する実権は室町幕府の掌握するところとなり,15世紀には室町幕府が財政補足を目的としてしばしば賦課するようになり,やがて臨時的なものから定期的なものへと変化していった。また室町幕府の棟別銭徴収には各地の守護があたったため,幕府の後退とともにしだいに守護の掌握するところとなり,ついで戦国大名によってその賦課権が掌握されていった。彼らはそれを領国支配の経済的基盤にするとともに,寺社や家臣団にそれらを給与し領国の編成に利用していった。