●民部省 みんぶしょう
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大宝令・養老令制における八省の一つ。『和名抄』による訓は「多美乃都加佐(たみのつかさ)」。本省に相当する官司は大宝令制定以前から存在したらしく,『日本書紀』朱鳥元年9月条などに見える民官がこれに当たると言われる。本省は,主に財政を担当し,諸国の籍帳や田図を掌握し,租庸調の賦課などを掌った。職員としては,四等官以下,史生・省掌・使部・直丁が置かれ,被管官司として主計寮と主税寮の二寮を有した。主計寮は,毎年中央に納められる調庸などの収入を検査・計算し,諸司から提出される決算書や予算案を得て,来年度の国家予算の編成に当たった。また主税寮は地方財政の収支を勘計するところで,正税帳など国司からの報告に基づいて田租や出挙の管理を行った。なお,本省は,758年(天平宝字2),藤原仲麻呂の建策によって仁部省と改称されたが後に旧名に復している。小規模ながら国家の財政の把握に当たる重要な官司であった。