50音順    検 索

●民芸品 みんげいひん

AD 

 民衆的工芸品の略。民芸ということばは大正時代に現れた造語であり,外国語ではこれに該当することばはなく,それに近いものとしてフォーク-クラフト(folk-craft)とかフォーク-アート(folk-art),あるいはポピュラー-アート(popular-art)などが使われている。本来,民衆の工芸品は一般に下手物(げてもの)と呼ばれてきたが,昭和の初期に柳宗悦らがこの語を用いるようになった。民芸品は民衆の中に培われた美的・技術的・創造的能力の産物であり,伝統と風土と日常生活に直結する民衆文化の代表的なものとして知られている。つまりそれぞれの地域に伝わる伝統技法やそこでの特産品を生かした実用向きの民具から成り,富裕階級のための単なる観賞的な上手物(じょうてもの)とははっきり区別される。ただ単なる民具が,実用面からのみ経験論的に作製されるのに対し,民芸品の場合,それらの民具は美的観点からもう一度つくり直されている点が異なる。