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●弥勒教 みろくきょう

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 弥勒菩薩信仰に基づく民衆仏教の一つ。弥勒は釈尊の予言を受け,兜率天(とそつてん)に上生し,56億7,000万年の後,再びこの世界に下生し民衆を済度しこの世を楽土にすると言う。この説から兜率天に上生を願う上生信仰と弥勒のこの世への下生を期待する下生信仰が生まれた。この楽土希求・世直し願望が,野心家の大衆糾合の材料に利用されしばしば反乱の名分となった。515年(延昌4)北魏におきた大乗賊の乱が,新仏出生を唱えて弥勒教系反乱の先駆と言われ,隋末の反乱中にも見える。唐の則天武后も自らを弥勒の下生とする偽経をつくらせ政権強化に利用している。宋代では1047年(慶暦7)の王則の乱が弥勒教系と言われ,後の処罰が知識階級にも及んだことからその浸透ぶりがうかがわれる。元末の紅巾の乱では弥勒教は白蓮教と合体し大勢力形成の一因となった。以後,新興庶民宗教と混合し弥勒教としての存在は明確ではないが,明・清代を通じて反乱のなかで弥勒仏を自称した例は少なくない。