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●ミレトス

BC 

 イオニア(小アジアの西岸南部)のギリシア人植民ポリス。伝説ではクレタ王家とかかわりのあった人物ミレトスによって建てられた。ホメロスの『イリアス』では,ミレトスの住民としてカリア人がトロイア側に参加して戦ったと記されている。後アテナイ王コドロスの子ネレイオスが率いるアテナイ人たちが,カリア人を殺してその娘たちを妻としミレトスに植民した。前7世紀に入ると,ミレトスは商業・交易の盛んなポリスとして登場する。黒海沿岸にまで進出し数多くの植民ポリスを建設した。後背地のリュディアとの永年にわたる戦いの後和を結んだ(前6世紀)。リュディアはペルシアと戦って敗れ,イオニアの各ポリスはペルシアの脅威にさらされたが,ミレトスだけは局外に立ち得た。前499〜前494年,扇動者たちのもとにペルシアからの離反が企てられ,一時アテナイから応援を得た(ペルシア戦争の発端)が,最後には敗れて全市民が奴隷とされた。前479年,ペルシアはプラタイアにおける敗戦とともに,イオニアのミュカレにおいても大敗を被りミレトスは再建された。その後はデロス同盟の一員であったが,ペロポンネソス戦争後半にはアテナイからの離反を企図したこともある。前405年以後はペルシアの勢力を背景とする寡頭制の下にあり,前334年アレクサンドロスによって解放された。