●妙見信仰 みょうけんしんこう
アジア 日本 AD
妙見は妙見菩薩のことで,北極星を神格化したものである。本地は北斗星で,国土を守り,災いを消し,敵を追放し,長寿延命を祈った。中国の道教において盛んであった。北斗尊星法という祈祷として日本に伝わり,平安初期の『日本霊異記』にも,妙見菩薩を念じて危急を救われた話が載っている。中世以降は日蓮宗がこれを取り入れ民間に普及した。日蓮宗寺院の境内にはしばしば妙見社が見られ,寺の鎮守神(ちんじゅがみ)とされている。その仏像は,2臂(ひ)か4臂であるが,左手は心にあてて如意宝珠(にょいほうじゅ)をもち右手に与願印を結んでいる。大阪府北部の豊能(とよの)郡にある能勢(のち)妙見は,妙見山の山頂にあり日蓮宗道場として山籠するものが多い。星神は竜馬に化すという伝えから馬の病気を治すとの信仰もある。また,12世紀に眼病全治の霊験があるとして鳥羽上皇のため北斗法が修され,眼病の神ともなった。