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●苗族 ミャオぞく

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国西南部からインドシナを経てタイ北部に至る,主として山岳地域に分布する少数民族で,自称は「モン」(“人”の意)と言い,多くのサブグループに分かれる。言語的には類縁のヤオ族とともに「ミャオ=ヤオ語派」を形成しているが,その語族的帰属はまだ決定を見ていない。人口は中国全土で390万余人,インドシナとタイ北部を合わせて約20〜25万人を数える。元来の生業は粗放な焼畑農耕であったが,中国のミャオ族は最近になって灌漑による水稲栽培を導入するようになった結果,大部分定住化している。しかしインドシナや北タイのミャオ族はいまなお耕地を求めてひんぱんに住処を変えている。固有の文字はなく,部族的な政治組織も形成していない。宗教面では漢民族の民間道教の影響をかなり受けてはいるものの,その根底には独特のアニミスティックな信仰が依然命脈を保っている。また豪華な銀製の装身具や精緻な刺繍および染色などの服飾には,ミャオ族固有の伝統技術がなお色濃く保存されている。