●宮川長春 みやがわちょうしゅん
アジア 日本 AD1682 江戸時代
1682〜1752(天和2〜宝暦2)浮世絵師。尾張国宮川村に生まれて宮川姓を名乗ったという。通称は長左衛門といい春旭堂と号した。宮川派の祖。長春は初め土佐派を学んだとされるが,菱川師宣(もろのぶ)を慕いまた懐月堂安度(あんど)の影響も受けて,肉筆美人画を描いた。版下画工になるのを潔しとせず肉筆画だけを描き,署名の上に“日本絵”の字を冠して大和絵の伝統につながるのを誇りとした。長春は美人を背景と関連づけて柔軟な描線と典雅な色彩とで表し,肉筆美人画の世界でゆるぎない地位を確立した。1749年,狩野春賀が日光廟を修復した際,その下職として長春は弟子とともに彩色に従事した。工賃不払いをめぐる争いから春賀を襲って殺害。1752年双方とも島送りとなったが,宮川家は長春没後のためか弟子の一笑が伊豆の新島へ流された。長春の代表作には『遊女聞香図』『風俗図巻』がある。ともに東京国立博物館蔵。