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●みだれ髪 みだれがみ

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 与謝野晶子(1878〜1942)が1901年(明治34)8月に東京新詩社から刊行した歌集。鳳晶子の名によっている。鳳は晶子の結婚以前の姓である。1900年(明治33)8月から翌年の6月までのもの399首を収録。書名の『みだれ髪』自体が官能性を帯びるように,その章名も臙脂紫,蓮の花船,白百合,はたち妻,舞姫,春思というものである。作品も〈やは肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君〉〈乳ぶさおさへ神秘のとばりそとけりぬここなる花の紅ぞ濃き〉などにみられるように,官能的なものがあるが,この面だけが過大評価されているきらいがある。それまでも漸新的なものではあったが,これほど積極的に,官能的なものを中心に,人間性の肯定,性を謳歌をしたものはなかった。

〔参考文献〕逸見久美『みだれ髪全釈』1978,桜楓社

入江春行『与謝野晶子の文学』1983,桜楓社

福田清人『与謝野晶子』1968,清水書院