●禊 みそぎ
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海・川・湧水池・滝など浄水に恵まれた所で,水を全身に浴び,あるいは水につかって,身を浄めること。身の穢れを削ぎおとす意の身滌からきたことばと思われる。記紀にはイザナギノミコトの冥界下り神話に付随して禊が語られている。古事記によると,黄泉国へ亡妻イザナミノミコトに会いにいったイザナギノミコトが地上へ逃げ帰ったのち,身の穢れを「筑紫の日向の橘の小戸の憶原」で禊祓したとある。天照大神,須佐之男命,月読命らはそのとき生まれた神々なのであった。『新勅撰和歌集』に〈風そよぐ樽の小川の夕暮は禊ぞ夏のしるしなりける〉と詠われた夏越祓(禊)のように,かつては夏の風物誌であった。古来から神道や修験で,祭りの前の潔斎や宗教的行法として執行されるほか,各地の民俗的行事として民間で行われている。浜降りとか川浸りとかいわれて,祭りの最高頂を形づくっているのが普通で,滋賀県米原町の鍋冠祭など勇壮なものが多い。