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●客人神 まろうどがみ

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 神社の境内にまつられている客分の神。神社には本殿にまつる主神のほか,“相殿”といって主神とともに本殿にまつる同格の神や“来社”などにまつる従属神などがあるが,客人神は本来はそれらの神とは別格の,新に出現した大切な神であるらしい。滋賀県比叡山の日吉大社の客人宮(まろうどのみや)は,石川県白山のシラヤマヒメ※注1※神社の神をまつるといい,宮の前の岩の上だけに雪が1尺ほど積って神が影向したのに由来すると伝える。広島県宮島の厳島神社では,社殿を2分にする形で大宮(本殿)と客神宮(まろどのみや)が置かれている。規模は客神宮の方が一周り小さいが,客人神が主神に匹敵する神格であることをうかがわせる。大宮には主神の市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を,客神宮にはその母神をまつるといい,客神宮を先に参拝する習慣もあった。

 客人神とは訪れて来る神のことである。

 土地の鎮守神である主神が〈大地の主〉の神格をもっているのに対して,祭りのたびに迎えまつられる別の来訪神が,客人神として,神社祭祀のなかに定着したものと思われる。

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