●マルタン=デュ=ガール
ヨーロッパ フランス共和国 AD1881 フランス共和国第三共和政
1881〜1958 フランスの小説家。パリのブルジョワ家庭に生まれ,古文書学校を卒業(1905)。トルストイの『戦争と平和』に感激し文学を志す。個人心理より,社会とそのなかにおける人間の運命に注目。唯物思想と信仰との対立やドレフュス事件によって分裂した社会における青年の危機を描いた小説『ジャン=バロワ』(1913)で認められる。このころジャック=コポーと知りあい,喜劇『ルルー爺さんの遺言』上演(1914)。1920年,大作『チボー家の人々』(20巻,1922〜40)の構想なる。20世紀初頭から第一次世界大戦にかけ,カトリックと新教の2つの家庭がからみつつ,子と父の新旧世代が対立し,兄と弟がそれぞれ新しい価値を求めながらも挫折していく運命を展開。第7部『1914年夏』(1936)はノーベル文学賞を得る(1937)。レアリスム的手法,客観的立場を保持。現代ヨーロッパ史の史料ともなる。