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●マヌス族 マヌスぞく

大洋州 パプアニューギニア AD 

 パプアニューギニアのアドミラルティ諸島マヌス島南岸を中心にして,同島北岸および周辺小島の沿岸部に分布する民族。マヌス島南岸の礁湖内に杭上家屋を築いて集住する。彼らは漁撈民であり,同島の内陸民であるウシアイ族・マタンコール族と市場を設けて,タロ・ヤム・サゴなどの農作物との交換を行っている。また大型のシングル=アウトリガーカヌーの操縦に優れ,マヌス島の村落間および近隣島嶼との航海・交易(木工品・土器・漁網など)も活発に行う。父系クランが社会の中心となるが,親族組織は双側的に構成されるなど,必ずしも厳格な父系社会ではない。初期の民族学的調査としては,ミードとフォーチュンによる1928〜29年のペリ村調査が挙げられる。1940〜50年代にはマヌスを中心に島民生活の“近代化”を目するパリアウ運動が生起し,注目された。

〔参考文献〕M.ミード『男性と女性』上・下,1951,創元社