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●マートン

北アメリカ アメリカ合衆国 AD1910 

 1910〜 アメリカの社会学者。1931年にテンプル大学卒業,その後ハーヴァード大大学院を出,1947年に同大教授。マートンの社会学的な問題関心,したがって彼の社会学における学問業績としては,理論と方法との系統的整理と,理論と調査との統合の2点があげられる。第1点に関する彼の最大の貢献は,“機能”という分析概念を厳密に整理・位置づけたことである。彼は機能主義的人類学に用いられている“機能”概念を精査し,「三つの疑わしい公準」を明らかにし,整理するとともに,逆機能・顕在−潜在機能などの概念を提唱して分析範例を定式化した。また,彼は統一的理論に批判的な立場から,作業仮説と包括的理論の中間に特殊理論を構想し,これを中範囲の理論と名づけた。したがって彼にとって機能主義とはこの中範囲の理論方法にほかならず,パーソンズらの体系中心的機能主義とは一線を画すものであったといえる。

〔参考文献〕マートン,森東吾他訳『社会理論と機能分析(現代社会学大系13)』1969,青木書店