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●マドラサ

アジア アジア AD 

 イスラーム教育施設のこと。本来,ウラマーを養成する高等教育施設を示すアラビア語で,ここではイスラームの神学・法学,コーラン学・伝承学・言語学などを中心に,数学・天文学・医学など,いわゆる外来の学問も教授された。セルジューク朝の宰相ニザーム=アル=ムルクが,従来のモスクでの教育に代えて,バグダッドとニーシャープールにニザーミーヤ学院を建設したのが最初である。この学院には,図書館と寄宿舎が付設されていた。11世紀以後,マドラサはイスラーム世界各地に設けられ,その規模も大小さまざまで,数十名の教師と数百人の学生を擁するものもあり,教師には俸給,学生には奨学金が支給された。学生は,一つのマドラサだけに学ぶのではなく,新しい師を求めて各地のマドラサに学び,10〜20年かけてイスラームの諸学を修め,ウラマーとして認められた。その財源は主としてワクフにより,ワクフには権力者から寄進もあった。その後,マドラサは高等教育施設だけを意味するのではなく,モスク付設の小学校やコーラン学校などもマドラサと呼ばれるようになった。