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●末子相続 まっしそうぞく

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 複数の子女のうち末子(通例は末男子)に家を継がせるもので,長子相続に対する方式。バッシソウゾクともいう。古代氏姓社会に行われたというが,民俗慣行として近来も盛んにみられた。長男子以下,順次成人・結婚を期して分家・養子に出し,最後に残った末男子に家を継がせ,親の扶養や先祖の祭りなどを担当させるのである。その際,財産の相続は分割がたてまえで,それも諸子均分の場合が多い。この点長子相続に単独相続とする観念が濃いのとは様相を異にする。慣行としては長野県を東限に西南日本,とくに瀬戸内海沿岸,九州の西北部と南部地方に分布していた。この慣行は長子以下に対する財産分与を前提としてきたので,それが困難になるとともに衰退した。西南日本に分布する別居隠居,とくに隠居分家の慣行と同じく,夫婦家族中心の世代別居住が行われ,日本の家族制度のなかに小家族的な家族構成を現し,東北日本が大家族的であるのとは態様を異にした。