●マズダク教 マズダクきょう
アジア イラン・イスラム共和国 AD
ササン朝時代のイランの宗教。創始者は,バームダードの子マズダク。彼は,ゾロアスター教とマニ教をもととし,宇宙における光明と暗黒の二元論的原理に立ち,光明と暗黒の交わりのなかから善・悪の2要素が生まれたと説いた。また,預言者は暗黒から生まれた悪の根源である社会的矛盾・人間的な憎悪などを除くべきであるとも説いた。そして,その目的を達成するため,人間の平等・恋愛の自由・財産の共有・生物殺害および肉食の禁止などを求めた。国王カワード1世は,貴族や聖職者階級の勢力を牽制する目的もあって,マズダク教の信者となった。このため,マズダク教の勢力は拡大した。しかし,貴族の反抗などがおこり,王は晩年,マズダクとその信徒を殺害した。マズダクの宗教書は残っていないが,アラビア語文献のなかにその内容が引用されている。