●マジュリス
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イスラーム諸国で,集会所・サロン・議会などをさすアラビア語。「座る」「(集会に)参加する」を意味する動詞 jalasa の派生語。イスラーム以前から一般に集会の意味で用いられたらしく,コーランにもムハンマドの集会の意味で1回だけ出る。イスラーム初期,大征服の結果アラブ戦士たちが部族ごとに集住することになった軍事都市(ミスル)内では,その部族のなかでのしかるべき居住区ごとに,集会所としてのマジュリスが設けられていた。アッバース朝に入って官僚機構が発達してくると,重要な官庁(ディーワーン)は,さらに内部がいくつかの部や課に分かれていたが,それらに当たるのがやはりマジュリスと呼ばれた。また宰相などの高官の官邸もしくは邸宅には,マジュリスと呼ばれる部屋があり,会議室の機能のほかに,社交的なサロンとしても用いられた。マムルーク朝では,マジュリスはスルタンやスルタンに代わる執権もしくは総司令官を議長とする最高顧問会議をさした。近代に入って西洋の議会の概念が導入されると,それに対応する語としても用いられるようになった。