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●マサッチオ

ヨーロッパ イタリア共和国 AD1401 両シチリア王国

 1401〜28 フィレンツェ派の若き天才画家。マゾリーノに師事,ブルネレスキドナテルロが開拓した新表現法を消化し,ダ=ヴィンチとともに絵画における真の15世紀ルネサンス様式を確立。いわば近代絵画の創始者ともいえる。しかしこの天才児は未完のままローマにて27歳で夭折した。そのため彼の作品が師マゾリーノの作と混同され,定かでないものもあるが,それでもフィレンツェのサンタ=マリア=デル=カルミネ寺院ブランカッチ礼拝堂の壁画のうちの「楽園追放」「貢の銭」「貧者に施物を分つペテロ」や「影を投じて病者を癒すペテロ」などはマサッチオの作とされている。とくに「楽園追放」は,礼拝堂の一番手前の左右の壁面に師マゾリーノの「原罪」と相対し,新時代の理想に燃え,統一された構図,的確な空間把握,堂々たる人物の記念碑的表現,27歳とは思えぬ画期的なレアリズムの結晶は,後世に多大の影響を及ぼした。