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●マグレブ

アフリカ チュニジア共和国 AD 

 北アフリカの西半分,現在のリビア以西の,チュニジア・アルジェリア・モロッコをおおう地域をいうが,リビアやモーリタニアをこれに加える場合もある。海岸部は地中海性気候に属し,人口が集中し,恵まれた気候風土の地域となっているが,内陸部にはサハラ砂漠が広がる。

 マグレブとはアラビア語で「日の沈む国」を意味し,7世紀に東から進出してきたアラビア人によって名づけられたが,その文明は,アフリカ内部に発展したベルベル文明と,フェニキアやローマの地中海文明,オリエントのアラブ=イスラーム文明,さらにはトルコ=イスラーム文明の交錯と,それに伴う陸上・海上にわたる交易活動に支えられて,形成されてきた。

 19世紀以後マグレブは,フランスの植民地経営の拠点となり(アルジェリアの植民地化,チュニジア・モロッコの保護領化はそれぞれ,1830,1883,1912年),現在もフランスとのあいだにさまざまな分野にわたって密接な関係を維持している。

〔参考文献〕川田順造『マグレブ紀行』1971,中公新書