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●マカーマート

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 マカーマートには二つの意味がある。一つはスーフィズム(イスラム神秘主義)における神に近づくための修行の諸段階である。スーフィーたちは[1]悔悟(タウバ),[2]律法遵守(ワラア),[3]隠遁(ハルワ)と独居(ウズラ),[4]清貧(ファクル)と禁欲(ズフド),[5]心との戦い(ムジャーハダ),[6]神への絶対的依存(タワックル)といった予備的段階をへて,ズィクル(雑念を離れ,思念を神に集中)・ファナー(自我意識の消滅)・バカー(新しい超越的主体としての無意識)などの修行をする。スーフィたちは厳しい修行によって,ファナーとバカーの境地を体験し,再び世間に戻って無私の奉仕の生活をする。第2にマカーマートとは説話形式のアラブの散文文学の1ジャンルをさす。主人公は貧者・不具者に姿を変え,マカーマ(人の集る所)で機智あふれる話をし,聴衆から金品の布施を受ける。そのとんち話は11世紀にハリーリーによって大成された。文体は押韻散文である。