●マカヒキ
北アメリカ アメリカ合衆国 AD
東の空からスバル(マカリイ)が昇ってくる寒い夜(陽暦10月の半ば),それを合図にかつてハワイ人は,新年と収穫を祝う長い祭典に入った。数カ月にわたる宗教と娯楽に興じる祭りで,これがマカヒキ(年の意)である。起源伝説では,マカヒキ祭典をもたらしたのは農神のロノである。この間,神官は社(やしろ)に籠って儀式を繰り返し,それが済むと,島民は格闘技・カントリー=レース,その他のスポーツ競技やフラなどに熱中した。一方,大首長の命令を受けた徴税吏の一団は,十字に組んだ棒上にロノの神像を裾えた旗旒(きりゅう)をもって島中を巡り,村々で食物や樹皮衣などの租税を集めて回った。マカヒキ祭典は,小さなカヌーにロノの神像を入れて海辺から送り出し,この儀式をもって終了した。白皙(はくせき)の神ロノが再び食物を山と積んで(豊作が)もどってきてくれるように祈る儀式である。これが転じて,キャプテン=クックの来島はロノの再来と信じられたのである。