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●マイヤー

ヨーロッパ スイス連邦 AD1825 

 1825〜98 スイスの詩人・小説家。チューリヒの都市貴族の家に生まれ,憂鬱症に苛まれた孤独な青年期を送る。歴史書の熟読,パリ・ローマ旅行を通してしだいに自己の天分に目覚め,とくに記念碑的な造形美を有するミケランジェロからは決定的な影響を受けた。その舞台を主にルネサンスや宗教改革に求めた彼の短篇小説は,相対立する諸力や信条の葛藤のただなかで,情熱と内省にとらえられた人間の姿をイロニーをまじえつつみごとな戯曲的構成のうちに描き出す。“枠物語”という技法を多用したのも,事件を劇的に描きながら同時にそれに対して距離を置くためであった。おもな作品には,『ユルク=イエナッチュ』(1876)・『聖者』(1880)・『ペスカラの誘惑』(1877)・『アンジェラ=ボルジア』(1891)などがある。また彼の抒情詩は,主観的表出を抑え,凝縮された形式と比喩を秘めた簡潔な形象とにより,象徴主義的な詩の先駆として重要な意味をもっている。