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●本末制度 ほんまつせいど

アジア 日本 AD 

 寺院の階層制度の一種。日本では10世紀末ごろ,荘園制の発展に伴い,本寺・本山と呼ばれる大寺の多くが末寺・末山と呼ばれる小寺を有し,荘園制的な経済関係を結んだ。末寺のなかには寺領年貢の大半を本寺に収奪されて寺運を永久に失う寺も現れ,その顕著な例に12世紀初めに東大寺の末寺となった大宰府の観音寺がある。本末制度は14〜15世紀に一時衰退したが,江戸幕府は寺院勢力を封建権力の一支柱と考え,1601年(慶長6)以来次々と寺院法度を制定して本末制度を政治的に再編成した。これによりすべての寺院を社寺奉行の支配下におき,大本山・中本山・直末寺・孫末寺など十数の階層をピラミッド型に編成,各宗の本寺に末寺住職の任免権など絶体的権力を与えて管理させた。明治維新後,寺間の封建関係は各宗派の自治に任されたが,依然本末制度はつづいた。戦後,宗教界にも民主主義の風潮が高まり,本寺から独立する末寺が続出した。