●法曹至要抄 ほっそうしようしょう
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3巻。法制書。坂上明兼撰という説があるが,坂上明基(1138〜1210)の撰で鎌倉期初期成立とみる説が有力。律令格式のなかから法家として必要な重要事項を抜粋し,注解して私案をも加えたもの。記載事項は,上巻では罪科条62項,中巻で禁制条14・売買条8・負債条1・出挙条6・借物条3・質物条4・預物条1・荒地条3・雑事条17,また下巻では処分条17・喪服条5・服仮条23・雑穢条13にわたり,全14条177項目に及ぶ。内容的には中世前期の公家法のあり方を探るうえで好個の素材を提供しており,また律逸文や往々律集解・三代以降の格式・検非違使式などの逸書をも引用している。伝本には弘長前後の古写本(陽明文庫)・永仁3年書写のもの(神宮文庫),および宮内庁書陵部・東京大学・静嘉堂文庫にも写本がある。また1662年(寛文2),1796年(寛政8)の刊本がある。活字版は『群書類従』および『日本経済大典』に収録。