50音順    検 索

●歩荷 ぼっか

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 人が自ら荷物を背に負って運ぶ運搬業者のこと。物資を運ぶ方法としては最も原始的なもので,古代社会からその存在が確認されている。戦国時代ごろまでは,陸上輸送機関の主力として活躍していたが,江戸時代以降は牛馬による輸送が発達し,歩荷は補助的なものとなっていった。歩荷が最後まで残ったのは牛馬が通えぬ山間地域で,とくに中部山岳地帯では昭和になってからも見られたものである。歩荷の形態はおよそ三つに分けられ,農民が農閑期に余業として行うもの,歩荷専業のもの,専業者のなかで単に運搬をするだけでなく行商を兼ねるもの,があった。物資を運ぶ際は背負梯子と杖を用いる。歩荷には男ばかりでなく女も従事した。歩行速度はきわめて遅く,積雪季などは1日3里(約12km)しかなかったという。輸送物資は山間部から麻や煙草を運び出し,帰りは,海岸部から塩や魚を,平野部からは米を背負っていくのが一般的であった。