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●牡丹亭還魂記 ぼたんていかんこんき

アジア 中華人民共和国 AD 

 明代の戯曲,55齣(せき)(段落)。

牡丹亭』や『還魂記』とも称す。湯顕祖(1550〜1616,嘉靖29〜万暦44)の撰。刊本はきわめて多く沈リツ※注1※・馮夢龍などの改作もある。南宋の南安太守杜宝は家庭教師を招き娘の杜麗娘に経書を読ませるが,ある日麗娘は夢中に書生柳夢梅と愛し合い恋の傷心に病んで死ぬ。3年後科挙受験の途上南安を訪れた柳は麗娘の自画像を手に入れ深く恋い焦がれ日々画に呼びかけていたが,ついに麗娘の魂は蘇り柳と結ばれ,最後に柳は状元に及第し天子の前で麗娘とめでたく夫婦と認められるという筋。16世紀半ばの晃リツ※注1※の『宝文堂書目』小説類には『杜麗娘記』がみえ,これによって改編されたと考えられる。1598年(万暦26)定稿。劇中には当時の社会を反映して礼教に対する批判や,夢のなかでの現実世界における抑圧された情の解放がみられる。なかにはこの戯曲を読み傷心のあまり病死した文学少女もいたほどといわれる湯顕祖才子佳人劇の最高傑作である。テキストには『彙刻伝劇』本や徐朔方楊笑梅校注の『中国古典文学読本叢書』本(1978,人民文学出版社)など各種があり,『戯曲集・下』(『中国古典文学大系・53』1971,平凡社)には岩城秀夫氏の訳が収められている。

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