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●ボスフォラス海峡 ボスフォラスかいきょう

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 エーゲ海と黒海を結ぶ海峡の黒海側の部分。現在ではボスポラス海峡といわれている。長さ30km,幅700〜3,000m。ギリシア語で「牝牛の渡し」を意味する。ゼウスがヘラの女神官イオを恋したために,妃ヘラは嫉妬から彼女を牝牛に変え,虻を送って彼女を苦しめた。彼女が虻に追われてヨーロッパからこの海峡を渡ったことから,この名称が与えられた。海峡の西側がビザンティオン(現イスタンブール),東側がクリュポリス(現ユスキュダル)で,古くから東西交通の要衝にあたっていた。第1次ペルシア戦争(前492)のとき,ダレイオスがこの海峡を渡るに際してここに架橋したのは,サモス人マンドロクレスであった,といわれる。ギリシアは穀物が慢性的に不足し,黒海沿岸からの穀物輸入は不可欠であった。この海峡を通り,プロポンティス(現マルモラ海)をへてヘレスポントス(現ダーダネルス海峡)を通過する一帯は,アテナイにとって政治的にも重要な意味をもち,ビザンティオンはアテナイの戦略上の拠点になっていた。アテナイが前404年にペロポンネソス戦争で敗北した最大の理由の一つは,この一帯の制海権をスパルタに掌握され,アテナイ市民が飢餓に陥ったためであった。現在でも,ボスフォラス海峡は国際的にも重要な意味をもっている。