●菩薩信仰 ぼさつしんこう
アジア 日本 AD
菩薩とはサンスクリットのボーディサットヴァ bodhisattva の訳で,悟りを目標とする者の意。真理を悟った者を仏陀といい,仏典によれば,釈迦が真理を悟って仏陀となる以前の修行時代を菩薩と呼んでいる。釈迦の前生の物語を述べた『ジャータカ』によれば,釈迦は過去の生涯に,人と生まれたり,動物に生まれたが,他人のため,他の動物のために,わが身を犠牲にして救済したという。西暦紀元前後から大乗経典が作成されるようになると,人々を救済することを己れの使命とする菩薩が現れてきた。『法華経』のなかの「観世音菩薩普門品」には,観世音菩薩が三十三に化身して衆生の苦悩を救済することが述べられている。お願いをすれば救って下さる菩薩の信仰は,中国大陸・朝鮮半島をへて日本にいたるまで多くの人々の信仰を集めて今日にいたっている。このほか弥勒菩薩・文殊菩薩・地蔵菩薩などの多くの菩薩があり,それぞれ信仰を集めている。