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●北洋 ほくよう

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 北洋は,北緯45度以北の北太平洋と,ベーリング海・オホーツク海の一帯をさすことばである。南洋(日本の南方にある熱帯の海域と島々の総称)に対して言われることばである。北洋は好漁場をなし,この海域を操業する漁業は総称して北洋漁業と呼ばれている。北緯45度以北の北太平洋と,ベーリング海での母船式サケ・マス漁業,カムチャツカ西岸やアラスカのブリストル湾などでの母船式カニ漁業,ベーリング海とアラスカ湾での底魚漁業,北太平洋とベーリング海での母船式捕鯨業を一般に北洋漁業と言うが,北緯45度以南水域でのサケ・マス流し網漁業も加えて北洋漁業と総称する。経済水域200カイリ時代になり,操業できる漁場が制約され,漁種・漁獲量とも制限されている。「日米加漁業条約」「日米漁業協定」「日ソ・ソ日漁業暫定協定」「日ソ漁業協力協定」などの協定に基づいて漁業が行われている。現行の「日ソ漁業協力協定」は,公海上でのサケ・マスの漁獲などを対象としている。しかし新しい海洋法条約は,サケ・マスのような遡行性魚種に関してはいわゆる母川国主義をとり,沿岸200カイリ以内に漁獲を限り公海上での捕獲を禁止する建て前をとっている。ソ連はこの海洋法条約に基づいて,「日ソ漁業協力協定」の見直しを求め,1984年に現行協定の失効を一方的に通告し政治問題となった。また,遠洋漁業の3分の2をアメリカ合衆国の200カイリ水域に依存しているわが国では,アメリカ合衆国が毎年行う対日漁獲割り当て量に遠洋漁業の動向が左右されている。