50音順    検 索

●北画 ほくが

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国,明末の董其昌が唱えた,絵画についての南北宗論における北宋画の,日本における略称。元来,南宋画は江南山水画様式を,北宋画は華北山水画様式をさす様式概念であったと思われるが,董其昌はこれに文人画論を重ね合わせたため,北宋画は職業画工による山水画,なかでも南宋の画院画家による院体山水画と,明代画院を占めた浙派の画家による山水画に対する蔑称となった。しかし日本の江戸時代以来いわれる南画・北画は,中国で言う南宋画北宋画から借りながら,意味も概念もそれとは異なっている。日本では,北宋画ということばをほとんど用いることがなく,これにやや近いものとしては漢画ということばが挙げられよう。これは,宋・元画の影響を受けた墨絵系統の画をさしている。すなわち,北画は周文・雪舟より狩野派に至る室町時代以来の漢画を,南画は江戸時代の大雅・蕪村など,文人画家と考えられる画家たちの描いた絵画一般をさす。