●奉天派 ほうてんは
アジア 中華人民共和国 AD
中華民国時代における軍閥の一つで,張作霖・張学良の二代にわたり奉天を中心とする中国東北に地盤をおいて勢威をふるった。辛亥革命後1918年東三省巡閲使となった張作霖は,やがて東北をほぼその支配下に収め,安直戦争・奉直戦争を経て勢力を拡大し,1927年には北京で大元帥に就任した。しかし東北に侵出しようとする日本の意図は,1928年関東軍による張作霖爆殺をひきおこし張学良がその後を継いだ。張学良は蒋介石の国民政府のもとに入って日本との対決姿勢を深めたが,満州事変によってその地盤を失うに至った。事変後,奉天派は東北系と通称されるようになるが,日本の侵出によって郷土を失った将士の間に抗日救国意識が高まったことは当然であり,日本帝国主義との対決よりも共産党討滅を優先する蒋介石の政策に批判的であった。1936年の西安事件はこのような情勢を背景として起こったものであり,国民政府の対日政策を大きく転換させた。