●棒術 ぼうじゅつ
アジア 日本 AD
日本古来の武術の一つで棒の手・棒使いとも呼ばれ,棒を使って攻防する武技。間棒(長さ180cm)・半棒(90cm)と呼ばれる樫の棒で相手を突き・払い・打つなどして攻める。すでに『日本書紀』巻7に自然木をもって兵器としたことが記され,『太平記』『義経記』には柏木棒・樫木棒などの,『和名抄』には鉄杖(かなづえ)の記述が見られる。江戸時代に入って6尺が規格とされ(間棒・六尺棒)そのほかに3尺の半棒,4尺5寸の短棒などがあり,棒の先に分銅つきの鎖をつけたものも出現した。捕吏の捕物用具の一つとして使われたが,一般に,下級武士・農民の間に自衛手段として伝承され,源氏天流・東軍流などのさまざまな流派が生まれた。現在,愛知県に代表的棒術として保存されている棒の手は,無形文化財となっている。鹿児島県では“棒踊り”と称して神社に奉納され,民俗芸能として伝わっている。