50音順    検 索

●奉公人 ほうこうにん

アジア 日本 AD 

 本来は主従関係における従者を意味したが,近世以降は武家の下人,農家の下男・下女,町家の徒弟・住込使用人などにも広く用いるようになった。とくに農村では多様な形態が見られ,世襲的下人としての譜代奉公人,借金の抵当としての質奉公人,養子として引き取って養育する代わりにその労働を得る養子奉公人は,いずれも身分的制約の強いものであった。年季を定めて給金や待遇を明確にする年季奉公は,労働の有償化と契約という身分関係のもとに成立し,江戸中期以降,明治・大正期まで農村雇用労働の主流だった。一般的な名称は男が作男・オトコシュウ,女が作女・オンナシュウ・メロ(九州)などである。仕事の能力により給金に差があり子供は牛飼いや子守りをした。仕事の内容は一般農作業のほかに,朝食前の草刈りや草鞋・縄ないの夜なべを特に定める場合があった。契約期限は1年と半年が多く,その日を出替りと言って奉公人市の立つところもあった。