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●法印神楽 ほういんかぐら

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 出雲系神楽の流れをくみ,陸前・陸中方面で行われた神楽。もと神仏両部の法印たちによって演じられたところから法印神楽と呼ばれる。法印とは山伏の異称,修験道を修め加持祈祷を行うものの呼び名で,陸前東北部から陸中南部にかけて,明治維新前まで法印の道場が栄えた。しかし維新後道場の衰微とともに法印たちも生業を失い陸中の神楽は廃れた。一方,陸前では法印から習った曲を民間人が伝え,「初矢」「道祖」「磐戸門」「日本武」などの演目が残っている。その内容は記紀神話に取材した岩戸神楽の筋立てもので,いわゆる語り物とは異なる。舞に法印の祈祷の足踏みが取り入れられていること,舞のなかで祝詞や謡を誦し,また神歌をうたうことも特徴の一つである。舞台は二間四方の高舞台の後方に幕をかけ,正面に鏡と神籬(ひもろぎ)を設けて鬼門の方角に櫓を上げた独特のもの。宮城県気仙沼市・本吉郡・牡鹿郡・石巻市に分布している。