●変文 へんぶん
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俗語文学の一種。唐の中期ごろから,仏教の教理を一般民衆にわかりやすく講唱して聞かせる俗講が仏教寺院で行われるようになった。その際,俗講僧が画像を掲げて,それをさし示しつつ講唱を行った。この画像を変,あるいは変相図といい,講唱文を変文といった。変相図は多くはインドの仏教説話に題材をとり,地獄変(たとえば目蓮変文)などが多くつくられた。変文は今世紀初頭,敦煌の千仏洞からその他の文書とともに多量に発見され,これが世に知られるきっかけとなった。変文の文体は,散文と韻文が交互に繰り返される形式をとっているところに特徴がある。変文は本来,仏教の布教活動から始まったのであるが,唐末ごろから中国の民間説話に題材をとるようになり,それとともに,寺院から街頭へ進出して庶民の娯楽へと変化していった。その内容も仏教教典から解放されて,歴史ものや説話を語る講談へと変わり,やがて宋代の俗語文学へと発展していった。