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●弁当 べんとう

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 外出時の食事のためにもち運ぶ食品をいい,携帯用容器に入れた食品も総じてこう呼ぶ。平安時代に,屯食またはツツミイイと呼ばれた強飯のむすびが,弁当の前身だろう。武家の時代になって軍糧,旅行の携帯食として必要度が高まり,桃山時代のころから“弁当”の語が用いられる。最初は「当座を弁ずる」という意味だったらしい。弁当容器として簡単で有効なものに木の葉や竹皮があり,行李,曲物の類も広く用いられた。弁当行李には竹製,川楊製があり,曲物の弁当入は,檜や杉を曲げて,合せ目を桜皮で縫い,底を付けたものである。ワッパ,メンパの名で広く呼ばれ,メンツウ,ガイ,ガエ,ワギなどともいう。3合くらいから大きいものは1升の飯が入る。また竹筒製,桶製の弁当入れもある。以上の日常用弁当入れに対し,物見遊山にはご馳走を詰めた漆塗りの贅沢な提げ重の類も用いられた。明治末ごろからアルミニュウムの弁当箱が普及しだし,昭和30年代末ころから樹脂製品,あるいは昭和40年代には保温のできるジャー形式も出まわる。明治時代に鉄道が発達するとともに発生した駅弁は,駅売弁当の略語で全国に普及し,昭和40年代ごろからいわゆる外食産業の発達に伴ない,“ホカホカ弁当”などと称して,炊きたての御飯とできたての惣菜を目の前で詰めて売る商売が全国的に流行している。