●便所神 べんじょがみ
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便所に祀られる神。カワヤガミ(厠神),センチノカミ(雪隠の神)などともいう。烏枢瑟摩明王を祀っているところもある。便所神は盲目で,大小便を左右の手で受けるため,便所で唾を吐くと口で受けなければならないため,この行為は禁じられている。もし唾を吐けば,歯や目が痛むとか盲目になるといわれ,荒々しく崇る神とされている。また便所神は産神ともされ,青森地方では難産のさいには家の者が便所へ負い紐をもって行き,神をおぶって産婦の枕元まで連れてくると産が軽いといわれていた。越中砺波地方では,出産のさいにカンショバの神(便所神)が最初にくるといっている。便所神は,便所の隅に棚を設けて幣束や人形を神体として祀られる。便所神は竈神や井戸神と夫婦だという伝承もあり,家の裏側に祀られる境界神として共通した特徴をもっている。便所神は中国でも祀られており,紫姑神などと呼ばれ,正月15日に便所から迎えてきて,竈神の前などでさまざまなト占を行う風があった。