●ヘブライ人 ヘブライじん
アジア イスラエル国 AD
イスラエル人の古名。イスラエル民族の祖アブラハム(アブラム)はヘブル人(「ヘブライ人」に同じ。原音は「イヴリー」)と呼ばれた(創世記14章13節など)。イスラエルの民が地中海東岸のパレスチナに定着する士師時代に,このヘブライ人という呼び名はイスラエル人にとって代えられた。彼らが宗教的部族連合という形態ではあるが一個の独立した民族集団を形成しはじめた時期である。前20世紀ごろから未定住の集団がハビル(またはハピル)の名で聖書外文献に現れる。彼らは半遊牧民,あるいは渡り職人の集団,ときには傭兵などの雇われ集団のようで,場合によっては略奪をはたらくといった者たちであった。前2000年紀の後半にモアブ,アンモン,エドムなど新しい民族名を獲得するが,定着民に吸収されていったと思われる。ハビルはヘブルではないが,広範囲にわたっていたハビルの一部とヘブルを結びつけて考えることは不可能ではないと思われる。