●臍の緒 へそのお
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胎児の臍と母親の胎盤とを結ぶ紐状の管。臍帯。出産後,生児の臍から2cmくらいのところを縛りその先を切る。昔は臍の緒を切るのに金物を使うことを忌み,葦・竹のへら・茶碗のかけら・貝殻などで切った。このとき,あまり短く切ると短命だとか,短気になる,小便が近くなるなどといわれた。胎児についている部分は5〜8日で自然に乾燥して落ちる。落ちた臍の緒を真綿や和紙に包んで水引をかけ,生年月日を明記して,名付けの折の名前書の紙とともに保存することが多い。臍の緒といっしょに産毛や爪も保存し,当人のお守りとするところもある。腹痛のときや重病のとき,本人の臍の緒を削って飲ませると治るとも伝えている。女の子には嫁入りのとき,婚礼の荷物に入れてもたせる。本人が死ぬと棺のなかに入れる。一方,福井県円生郡のように胞衣とともに7日間陽の当たらぬ便所に置き,桑の根元に埋めるか大水のときに流すというところもある。長野県木曽地方でも,後産といっしょに田作りか,するめを添えて埋めるという。便所に吊しておくと夜泣きやひきつけをおこさないというところもある。