●分権的計画経済 ぶんけんてきけいかくけいざい
ヨーロッパ ハンガリー共和国 AD
元来,計画経済とは,国家の統一的意志にもとづいて運営される国民経済であると定義される。ソ連で1928年以来,数次にわたって実施されてきた五カ年計画がその一つの典型とされ,性格上,社会主義体制のもとで初めて実現可能とされていた。第二次世界大戦後,資本主義体制のもとでも総合的な経済政策,つまり経済の計画化が立案・実施されるようになり,ここに計画経済は質的に変化をみせた。生産手段の私的所有と「市場経済」を基本原則とする資本主義経済においては,経済の計画は部分的・間接的であって,そこから計画の分権化が行われるようになった。その後社会主義体制の諸国でも,従来のソ連型集権的計画経済が国家的官僚主義を助長し,非能率や浪費を増大させるなどの弊害をもつことが指摘され,ハンガリー・チェコスロヴァキアなどでは新しい社会主義モデルとしての経済改革が試みられるようになった。