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●プレスター=ジョン

アジア インド AD 

 聖職者ジョンの意味。中世ヨーロッパで,アジアまたはアフリカにいるキリスト教君主と信じられた伝説上の人物。祭司で王である彼が十字軍に加わりイェルサレム救援に来たとの話が,すでに12世紀中ごろヨーロッパに流布。文献での初出はフライジングのオットーの『年代記』(1146ごろ),また教皇アレクサンデル6世は王宛の手紙「いとも聖なる祭司インドの王に」(1177)を書いた。この人物は初めアジアにいると考えられ,同盟を結んでイスラーム教徒と戦うことがヨーロッパで計画された。しかしモンゴルやインドではこの王を発見できなかった。モンゴル説はそこにネストリウス派キリスト教徒がいたことに発生。14世紀ごろからはエチオピア王説が現れるが,この場合も,北アフリカを抑えたイスラーム教徒を挟み撃ちにするという発想がみられる。15世紀になって,ポルトガルのエンリケ航海王子がアフリカ西岸探検事業に乗り出す一因ともなった。