●ブルム
ヨーロッパ フランス共和国 AD1872 フランス共和国第三共和政
1872〜1950 フランスの政治家,社会民主主義者。ブルムは,高等師範学校を卒業後,文芸批評家として活動していたが,ジャン=ジョレスの知遇を得て社会主義に接近し,1919年に下院議員として政界にデビュー,社会党の指導者となった。世界大恐慌後のフランス経済の危機,政府の腐敗―スタヴィスキー事件に乗じた右翼運動の台頭―ファシズム化の動きに対抗し,彼は人民戦線を組織化し,1936年人民戦線内閣を組閣,自ら首班となった。ブルムはこの内閣で人民戦線綱領に従って一連の労働立法を決定し,フランスにおけるニューディール型改革の可能性を示した。しかし,資本家の生産サボタージュ・金の海外逃避,あるいは労働政策費・対独軍事費の膨張により,財政は悪化していき,フラン切り下げにつづき増税によって危機を打開しようとしたブルムも,増税案の否決によって辞任に追いこまれた。1938年に彼は再度人民戦線内閣を組織するが,人民戦線の崩壊によってわずか1カ月で同内閣は倒壊した。〔参考文献〕河野健二『フランス現代史(世界現代史19)』1982,山川出版社
ブルム,吉田八重子訳『人間から人間へ』1975,人文書院