●フルーツ=バット
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フルーツコウモリともいう。名前のとおり,果実や花蜜を食べる小型のコウモリの総称で,旧世界に限って分布する。東南アジアやオーストラリア北部などの熱帯地方には,体がやや大きいテングフルーツコウモリが,ニューギニアから南太平洋の島々には,最も体が小さいシタナガコウモリの仲間が生息する。鼻は細長く突出し,舌も長く,夜間に開花する花の蜜をなめるのに都合よくできている。この仲間は,空中に静止して飛びながら花粉や蜜を食べるが,食事中にチャッチャッという大きな音を出すので有名である。一方,同じオオコウモリ科に属する大型の,いわゆる“オオコウモリ”も果実や花を食べる。東南アジアからインド西太平洋の島々に,約60種知られているが,日没と同時に大群をなして飛来し,果実や花を貪欲に食べる。これらのフルーツコウモリ類は,いずれも住民たちによって捕獲され,食用に供されている。通常,そのままあぶって食べているが,スープにつくる場合もある。わが国では,小笠原に,天然記念物に指定されているオガサワラオオコウモリが,また琉球列島にはエラブオオコウモリとオキナワオオコウモリが生息している。これらは大型の果食性のものでオオコウモリ類の分布域の北限にあたり,体毛が厚く羊毛状を呈している。