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●プルースト

ヨーロッパ フランス共和国 AD1871 フランス共和国第三共和政

 1871〜1922 フランスの小説家。パリの富裕な家庭に生まれる。9歳のとき激しい喘息の発作に襲われ,以後生涯にわたり悩まされる。若いころは上流社交界に出入りする。また特別に繊細な感受性を備えた文学青年であり,同人誌や雑誌に小品を発表したが,それらはのちに『楽しみと日々』(1896)にまとめられる。1903年に父を,つづいて1905年には深い愛情を抱いていた母を失い,失意と孤独の日々のうちに文学一途の生活に入る。喘息の発作を防ぐため壁一面にコルクを張った部屋で自己の体験・哲学・芸術観のすべてを投入した大作『失われた時を求めて』にとりかかる。その第1巻『スワン家の方へ』は1913年に自費出版。翌年第一次世界大戦勃発のため刊行延期。この間にさらに書き加え,迫る死を前に作品の完成を急ぎ,当初の全3巻が全7巻の膨大なものとなる。時間と記憶,とくに感覚的体験を契機に喚起される無意志的記憶をテーマに,その感動を永久なものとして定着させることが芸術家の使命だとするこの作品は,それまでの小説観を根本から問い直すものであり,以後の小説に与えた影響ははかり知れないものがある。