●鰤 ぶり
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スズキ目に属する体長1mほどの魚。回遊魚で,九州南部から本州にかけての沿岸に棲息する。春から夏にかけて北上し,秋から冬にかけて南下する。脂がのって美味となるのは寒鰤である。鰤は古くから食されていたが,多量に捕獲することが可能になったのは近世以降である。とくに富山湾では,近世から定置網の祖型である藁台網を用いて大規模な漁が行われた。鰤は,成長の段階に従って呼称が変わる出世魚の代表とされる。関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ,関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリ,という具合いに異なっている。いずれにせよ,縁起のよい魚として珍重され,年末の贈答品に使うところも多い。とくに西日本では,儀礼用の魚として重要な位置を占めている。現在は生鰤が主だが,かつては塩鰤であった。その加工法は多様で,消費地の好みに合わせてつくられ,それが歩荷(ぼっか)により越中から各地へ送り出された。