●ブラウニング
ヨーロッパ 英国 AD1812 ハノーヴァー・ウィンザー朝
1812〜89 イギリスの詩人。テニソンとならんでビクトリア朝を代表する詩人である。ロンドン大学に短期間学んだが学識の多くは独学で身につけた。14歳のとき読んだシェリーの詩に影響され、キーツそのほかロマン派の詩に親しんだ。ブラウニングは人間の精神に関心をもち、過去の事柄だけでなく、同時代の市井の人々の姿も題材とした。難解なことばづかいを特徴とするが、“劇的独白”の技法による心理描写は優れている。公刊された処女作『ポーリーン』(1833)は自伝的色彩が濃い。代表作は、51の詩からなる『男と女』(1855)、17世紀のローマの殺人事件を扱った約2万行全12巻から成る『指環と本』(1868〜69)などである。『鈴とザクロ』(1841〜46)中の「ピッパが通る」は上田敏訳で有名である。評価のされかたは一定ではなく、若いころは詩人である妻エリザベス=バレットのほうが有名だったが、のちには大詩人と見なされるようになった。